くるぶし 外側 痛い2



すねとは、足の膝よりくるぶし迄の部分ですが、この部分には、2本の下腿骨があり、内側骨で太い脛骨と、外側骨で細い腓骨があって、くるぶし迄の下腿を支えています。

脛骨は、膝関節から近位端部、骨幹部、遠位端の順で形成され、膝関節の影響を受けやすい骨でもあり、皮膚も薄いので弁慶の泣き所とも言われている骨です。

それに対し腓骨は、膝関節との結び付きは無く、踝や足関節に直接繋がっている為に、すねの外側に痛みが生じる場合は、脛骨よりも腓骨や、その周辺部位の炎症が、痛みを発する可能性があります。

すねの外側の痛みは、概ね運動時の肉体疲労が、すねの部分にも当然負荷が掛かって、その負荷が解消されずに蓄積されてしまった時や、何らかの支障で血流が悪い時、血管内障害である硬化症疾患時などが元で、痛みなどを生じてしまいます。

このように、すねの外側の痛みに限らず、下腿部の痛みとなると、主に整形分野や循環器分野の疾患が神経網と連なって、その症状が出てしまうと考えがちになりますが、稀にそれ以外の身体の異常が、原因となる時があるようですので、幾つかご紹介したいと思います。

すねの外側に痛みがあるときに考えられる原因は?

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原因の一つ目に胃腸が弱っていて、既に胃酸過多症や便秘の症状が出て、老廃物が外に排出されず、体内に停滞してしまっている時に、すねの外側に痛みを生じる事があると言われています。

足のすねには、東洋医学の考え方として、胃腸に通じる気の経路が6本あり、経路上にもつぼが配置されています。

つぼは、臓腑など身体の状態を反映されやすいピンポイントの部位ですので、胃痛や膨満感、消化不良など胃腸に異常がある場合には、膝下外側にある足三里と呼ばれるつぼを刺激すると、固く張ったような皮膚が、指先に伝わってきます。



原因の二つ目に自律神経失調症と呼ばれる、交感神経と副交感神経の乱れが、心理面を揺さぶってしまい、精神的なダメージがストレスとなって、筋肉や骨の炎症を起こす要因となり、すねの外側に痛みが起きやすくなると言われています。

運動中の腓が痙攣したり、痺れや痛みが伴う時は、筋肉の疲労にも関わりますが、精神的にストレスが蓄積していたり、自律神経である交感神経が休まる時が少なくなると、常に活動モードが続いてしまいます。

この状態が続くと、血流の流れが阻害されてしまい、脳や体内に酸素や栄養素が行渡らなくなり、冷静さを失いがちになって感情の乱れから体調に変調をきたし、同時に筋肉や骨にも影響が及びます、



原因の三つ目に身体の重心が後ろになってしまう状況が続く動作を行った時に、前腓骨筋に負荷が掛かりやすくなって、すねの外側に炎症が及ぶ事があります。

猫背タイプの方や、背中から腰椎までの背骨が、S字カーブを保持できない時などに、腰の筋肉が硬くなって痛みを伴うので、それを庇うような歩き方をすると、重心が後ろに下がってしまいます。

この重心が後ろに掛かる移動は、意識しなくても上手に行えるのが当り前ですが、一般の方でも、ぎっくり腰や突発的な腰痛時に、ご経験があると思います。

さらに、下り坂を下りる際も、重心が後ろ気味になりますので、特に登山やハイキングでの帰り道などは、すねの外側の筋肉を使い過ぎて、筋肉疲労が起きてしまいます。

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すねの外側に痛みがある時の対策は?

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対策1

胃腸などの臓腑が、すねの外側に炎症を起こす可能性があるとは、想像もつかない事ですが、東洋医学で重んじられる「気」の経路が、胃腸を通過してすねの部分に到達している事がその原因とされ、この論を元にすれば、胃腸の運動を活発にする事が、すねの外側の痛みを改善すると考えてよさそうです。

「気」とは、漢方で言う身体を構成する3要素(気・血・水)の一つで、この3つが体内を円滑に、張り巡っている事で、各臓器や器官が正常に維持されると言われています。

「気」は、エネルギーを意味し、これが異常となると疲労や免疫低下、身体の冷えやのぼせ、動悸・息切れを生じやすく、酸素や栄養素も臓器に運ばれにくくなって、胃腸運動にも障害が及び、老廃物が溜まってしまいます。

東洋医学には漢方やツボで、胃腸の調子を良くする治療をおこないますので、幾つかご紹介致します。

ツボでは、おへそを中心として、みぞおちとの真ん中にある“中脘”・指3本分外側にある“天枢”・指4本分下にある“関元”、膝のお皿を中心として、外側骨から指3本上のくぼみに“梁丘”・下の外側のくぼみから指4本下にある“足三里”といったツボがありますので、数秒押しては離しを5回程度行って下さい。

なお、足三里は胃酸を促進させる働きがあるとの事ですので、胃酸過多の症状がある方は、避けられた方が良いかと思います。

漢方薬としては、主にストレスや精神的な要因で胃腸が弱っている方は、安中散や茯苓を含有している生薬が効果があるとされ、元々胃の調子が悪く、食欲も不振な方には、人参・百朮・茯苓・半夏・陳皮・大棗・甘草・生姜などの成分が含有している漢方薬がお勧めです。

対策2

特に交換神経の作用が抑制されない自律神経の乱れは、副交感神経を優位にする対策が必要となります。

弱まっていた副交感神経を機能させるには、入浴が適していますが、可能であるなら後頭部から頚部周辺と、脹脛周辺に(41℃前後の湯)シャワーマッサージを行ったり、気分転換として、森林浴でマイナスイオンを浴びる事で、心身がリフレシュされ、副交感神経の機能が作用し、交感神経とのバランスが調整されやすくなります。
また、自律神経の乱れは、日々の生活習慣の乱れが、そのまま生活習慣病となって現れる可能性があります。

生活習慣病は、現代代社会では年齢に拘らず、日々の生活の基本となる食・運動・休養・
喫煙・飲酒など、それらの因子が身体に負荷が掛かる状況にあると、病気を発症する確率
が高くなってしまいます。

発症する病名は様々ですが、その中には、すねの外側に痛みを発する原因となる動脈硬化
や、静脈閉鎖症などの循環器系の疾患や、頭部系疾患、肝機能障害や糖尿病など血流障害
を起こし、筋肉を硬くしてしまいます。

生活習慣病の予防策は、自律神経の乱れも改善しますので、栄養のバランスが良い食事、適度な有酸素運動やストレッチ、休息を取りいれて疲労を蓄積させず、アルコール等の肝機能に障害を与えやすい食材摂取を控え、疲労を蓄積させない状況づくりを行う事です。

対策3

身体の重心が後ろになってしまう状況の対策として、背骨や腰椎、膝になどに既往症がある方は、医師や理学療法士とご相談して戴き、適切な治療が大事です。

また一般の方は、スマホの使用や仕事時に、猫背で頸椎や背骨に負担が掛からないように、無理な体勢の継続は避け、正しい姿勢を保持する事を日常的に身に付け、適宜の休息、栄養水分の補給、行動に合った靴や履物の使用などに気を付けて、前腓骨筋に負荷が掛からないようにして下さい。
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日常的に気をつけることは?

明るい性格 なるために3

すねの外側の痛みは、その部位周辺の炎症が原因となる時や、思わぬ要因が重なって生じる事があるようですので、急な運動や、過剰な運動は筋肉への負担が掛かってしまいますので、ご自分の体力の限界を知る事が大事です。

また、疲労が溜まってしまうと、血液の流れが悪くなり、筋肉も緊張して硬くなり、精神面、各臓腑器官にも影響を及ぼしやすくなってしまいますので、生活習慣を見直される事が、すねの外側に痛みを生じないようにする為や、身体をリセットし、リフレシュさせる点でも良いと思います。

まとめ

明るい性格 なるために2

人間の身体は、一つの機能が優れていたとしても、その優れた機能は、他の機能が劣っていたりすると、同時に潰されてしまいがちになってしまいます。

健康面において、仮に足の疾患でも、思わぬ血管・神経や、臓器の異常が原因で起こってしまう事があります。

日頃から、御自分の体力的な事は把握しておく事が必要で、無理のない方法での体力アップをされる事が、生活習慣病の予防や、免疫力や新陳代謝を向上させ、健康な日々を過ごせると思いますので、体力に自信が無い方や、精神的に落ち込まれて悩んでおられる方は、医療機関や保健所、薬局などにご相談して戴き、不安の無い生活を送って頂きたいと思います。


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