銀翹散 飲み方 飲み合わせ



銀翹散は、風邪の症状でも特に、咽周辺の痛みを緩和してくれる生薬です。


銀翹散は、中国の医学書である“温病条弁”に書かれている薬方をもとに成分が配合され、適用としては、風邪の症状が出はじめで、発熱があり体表乾燥である咽の渇きや、咽喉に炎症を起こし痛みを覚える時に、一層の適用効果が有るとされています。


銀翹散は、漢方処方として、風邪の症状時でも寒気に効き目があるとされる、葛根湯とは別に処方され、咽頭周辺の消炎鎮痛剤として効き目を発揮しますが、咳や頭痛にも効果があり、眠くならないのが特徴です。


銀翹散は、10種類の生薬乾燥エキスが、肋骨下部である呼吸器系・消化器系の疾患に対して、炎症や熱を鎮静・緩和させる働きがあります。


銀翹散は、各社から商品として販売されており、概ね成分は同じですが、生薬種の含有量が各社によって微量ながら違いがあります。


銀翹散は、生薬で製剤されているので、色に多少の違いがある場合がありますが、成分的には変わりありません。

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銀翹散に含まれる成分・からだへの効能

銀翹散には以下の生薬が含有されています。


桔梗(熱感がある腫れものを取除く作用があります)解熱・鎮静、咽頭痛、去痰、気管支炎、不眠、抗菌、免疫活性、利尿

薄荷・牛蒡子・甘草・金銀花(諸々の鎮痛、解熱、解毒作用があり、ほとんどの生薬商品に含有されています)咽頭痛(腫張)、頭痛、胃痛、胃痙攣、疼痛

連翹(熱や解毒を取除き、排膿力もあります)咽頭痛、感冒

淡竹葉(熱による不快感や不眠、咽の渇きを取り咳止めや、利尿作用があります)咽の渇き、不眠症、排尿困難

羚羊角(血流の動きを良くし、筋肉痙攣を緩和させる作用や、熱の調整、不眠鎮静、血圧を下げる作用が有ります)解熱、鎮痙、鎮静、高血圧攣慢性胃腸炎、感冒

荊芥(風邪時の発熱や、咽頭痛、咽の腫れや、止血剤として使われます)感冒、咽頭痛(腫張)

淡豆鼓(軽度の発熱時に、発汗作用を用いて新陳代謝を向上させながら、身体の緊張や情緒不安や不眠を緩和する作用と、血尿時の方剤と混合で止血作用が強まります)感冒、感冒時の胃腸障害、鎮静、健胃


喉の痛みを緩和する簡単な方法を動画で解説↓

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銀翹散の飲み方は?

銀翹散の飲み方は、食前もしくは食間である空腹時に、水かお湯で分割して服薬するか、お湯に溶かしてかき混ぜてから服用して頂き、年齢や体重、症状により適宜増減してください。


銀翹散は、漢方薬で即効性を望める薬ではありませんので、過剰なる服用や、飲み合せによっては効果を増してしまい、副作用の原因にもなりかねませんので、各社の商品説明書に記載されている用法・用量を守られて服薬して下さい。


1包を分割した残方剤については、湿らさないようにして、2日以内に服用して下さい。


服薬期間は、短期間で連用は避けて下さい。


銀翹散の含有成分に、子宮収縮作用を促進してしまう成分や、他に、副作用を起こす成分が含まれていますので、医師の治療を受けている方、妊娠又は妊娠していると思われる方、胃腸の弱い方、高齢者、高血圧・心臓病・腎臓病の診断を受けた方、むくみの症状がある方は、医師や薬剤師にご相談後に服薬される事をお勧め致します。


銀翹散は、生薬で漢方薬特有の匂いがある為、服薬しにくい薬ですが、オブラートやジェル状のものを活用すると、服用しやすくなりますので、お試し下さい。


また、初めての服薬開始時のむかつき・食欲減退は、次第に慣れてきますが、頻度が多く辛い場合には、医師や薬剤師へご相談下さい。


銀翹散の保管場所は、品質管理上直射日光が当たらず、湿気のない涼しい場所へ保管し、使用期限の過ぎた商品は廃棄し、小児の手の届かない場所への保管をお願致します

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銀翹散の飲み合せで気をつけることは?

市販薬や処方箋(漢方医は除く)で出される漢方薬の全ては、生薬配合量が初めから定量化されていて、自分の体質や症状にあった漢方薬であるとは限りません。


また、銀翹散に限ったことではありませんが、幾つかの漢方薬を同時に服用してしまうと、同じ成分の薬が含まれている事が多く、同種類成分としての摂取量が増量されてしまい、副作用や効果が薄れる可能性があります。


可能でしたら、漢方医や漢方薬剤師の診断を受けて、薬が重複せず、自分の体質や症状に合った漢方薬を服用されるのが最善です。


以下に、銀翹散の飲み合せで気をつける事を、ご紹介いたします。

十味敗毒湯

桔梗・甘草など銀翹散と同じ成分が含有されていて、甘草は多量に服用すると、肝機能障害やむくみなどが生じる可能性があります。


十味敗毒湯について知りたい方はこちら
十味敗毒湯の効果・効能や副作用について解説

柴胡清肝湯

牛蒡子・薄荷葉・連翹など銀翹散と同じ成分が含有されていて、多量に服用すると湿疹や、発疹などの皮膚炎症や、産婦人科系の疾患を起こす可能性があります。

蒲公英湯

蒲公英湯は、乳腺の発育不全、母乳が詰まる時に使われる薬なので、淡豆鼓は乳汁分泌抑制作用があり、授乳時等にも使えません。

まとめ

銀翹散は、初期感冒時の頭痛・発熱・咽頭痛で、腫れの炎症や血液の循環が悪くなっての症状時に向いているとされています。

市販薬でも購入できますが、当然ながら、漢方にも服薬には副作用が伴う事がありますので、服薬の際には、明記されている内容を把握され、用法・用量を守られてご使用下さい。

また、感冒時に大事な休息・多品目の栄養摂取・衛生管理など、生活習慣を見直すことで、更に薬の効果が増す事に期待が持てます。

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