現代病とまで言われるアトピー性皮膚炎ですが、腕や膝の裏側、又は顔に炎症がおきてなかなか治らなくて悩んでいる人は多いですよね。
特に若い女性であれば人生の内で一番華やかな時にお化粧が出来ないため、お洒落を楽しむことも制限されてしまうわけですから何とも気の毒な事です。
いろいろな皮膚治療薬を試したりしますが、皮膚炎を治療する軟膏にはステロイドが配合されているものが多く、長期連用によってリバウンド症や皮膚の委縮などの副作用があることから使用することを躊躇してしまう人も多いようです!
しかし、最近ではステロイドを含んでいないにも関わらず、ステロイド外用薬のⅢ群(強力)に匹敵するほどの効果を発揮する新薬が開発されました!
今回は、ステロイドが配合されていないにも関わらず優れた効果を発揮すると言われるプロトピック軟膏について解説をいたします。
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プロトピック軟膏はどんな薬?
プロトピックは、アステラス製薬・マルホが製造するタクロリムス水和物の免疫抑制剤を配合した免疫抑制外用薬です。
ステロイドを含まないにも関わらずステロイドよりも確実に炎症を抑える作用を持つと言われており、その強さはステロイド外用薬のⅢ群(強力)に匹敵するほどです!
また、プロトピック軟膏はアトピー性皮膚炎用の軟膏薬として新しく開発された新薬でありステロイドを含まない為、皮膚の防御機能に悪影響を及ぼす事がないとされているため安心して使用できる軟膏薬です。
プロトピック軟膏を顔に塗る際に期待できる効果は?
プロトピック軟膏は、免疫抑制外用薬である為、顔や首の皮膚の炎症や痒みのあるアトピー性皮膚炎に効果的に作用します。
また、ステロイド製剤を含まない事から皮膚の防御機能を損なうことがなく、ステロイド外用薬の長期使用による皮膚の委縮や毛細血管拡張がなく、薬を中止した後のリバウンド症状もほとんどない為、顔や首の皮膚の薄い部分に効果的であり顔の赤みや首の湿疹に最適な薬であると言えます!
しかし、手足や胴体には効き目が薄い為、初めはステロイド配合剤で或る程度炎症を鎮めた後にプロトピック軟膏を使うと高い効果が期待できます!
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プロトピック軟膏は他にどんな症状に効果的?
プロトピックに配合されているタクロリムスの免疫抑制剤は、T細胞の活性化を強力に抑制する薬理作用があり、臓器移植後の拒絶反応予防薬として用いられる移植免疫抑制薬の飲み薬であり過剰な免疫反応により発症する自己免疫疾患やアレルギー症状に幅広く用いられています。
またプロトピック軟膏は、皮膚の薄い部分に高い効果を示す事から、主にアトピー性皮膚炎などの治療薬として利用されることが多いですが、同じ皮膚疾患でもある乾癬や皮膚の赤み、痒みのある顔面・首の部分に効果的です。
プロトピック軟膏に副作用はある?
プロトピック軟膏を塗り始めるとヒリヒリ感や灼熱感、ほてり、痒みなどの刺激感を感じる人が多く約60%から70%の人に現れるようですが、この症状は一時的な物であり湿疹の改善と共に無くなるものです。しかし、我慢できないほどの刺激感を感じた場合は、医師に相談することが必要です!
また、この薬は免疫抑制外用薬である為、皮膚の免疫力を低下させてしまうことから皮膚感染症には注意が必要です。
主な感染症と副作用率は以下のようになります。
・毛のう炎(12%)
・カボジ水痘様発疹症(4%)
この2つの症状が報告で確認されています!
また、新薬である為、長期使用での有用性、安全性は確立はされていませんが、今のところ副作用の増加も認められていないと言う事です。
更に臨床試験でも重篤な全身性の副作用は認められていないとされている為、先ずは安心して使う事が出来そうですね。
その他の副作用は以下のようなものです
・灼熱感、ほてり、ヒリヒリ感、しみる、痒み、疼痛、ざ瘡
・皮膚感染症(毛のう炎、伝染性膿痂疹、単純疱疹、カボジ水痘様発疹症、白癬など)
・水ぶくれ、ジュクジュク感、赤ら顔、皮膚の乾燥、乾癬
これらの症状が現れたら使用を中止して医師に相談しましょう。
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プロトピック軟膏を塗る際に気をつけることは?
持病がある人や妊娠している人又は、2歳未満は使用できない為、医師に伝える事が大切です!
また、ジュクジュク化膿している患部やひどい傷口、粘膜や外陰部への使用は体内への吸収率が高くなるため使用することは控える事が大切であり、おできやニキビ、皮膚感染症などを合併している部分も避ける事が大切です。
特に潰瘍やびらん症状に使用すると腎機能障害などの副作用が現れる可能性がある為注意が必要です!
その他の注意点としては、マウスの塗布ガン原性試験ではリンパ腫の増加が認められている事から、紫外線は皮膚がんの危険因子でもある為、日光に当たらないようにすることが重要です。帽子やマスク、日傘などを使い防御するようにしましょう。
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まとめ
皮膚疾患治療薬の多くには、今までステロイド剤を使用することがほとんどでしたが、現代は新薬としてどんどん良い薬が開発され安心して使用することが出来るようになった事は画期的な事ですね。
しかし、どんなに良いとされる薬でも何かしらの副作用はあるため注意が必要です。
塗り薬と簡単に考えずに、必ず医師の診断のもとで使うようにすることが重要です!
また、アトピー性皮膚炎はストレスも起因する為、バランスの良い食事を摂りスポーツなどで汗を流すなどの生活習慣の改善も試みてはいかがでしょうか!
以上、プロトピック軟膏の顔の症状への効果と副作用についての解説でした。
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