どんな薬?
パピナリンは、耳科治療薬として原沢製薬工業から製造販売されている第2類医薬品に属する市販薬です。
主なる耳科領域の疾患には、外耳炎道と言われる耳穴周辺の引っ掻き傷や、耳掃除などで起きる皮膚炎症と、中耳炎と呼ばれる耳の奥や、鼓膜に何らかの支障で膿が溜まる皮膚粘膜炎症を生じる2通りが考えられますが、どちらも細菌やウイルスと一緒に炎症を起こしやすく、症状を酷くしてしまう疾患です。
いずれも痛みの症状を伴い、特に中耳炎になると腫れや熱発を生じ、鼻腔や頭痛など起こしてしまう事があるので、症状が軽い状態での治療が大事です。
パピナリンは、前記した耳の奥の痛みや、痒さ等の違和感を覚える中耳炎に近い症状時に、効果が期待できる薬です。
用法は、点耳薬ですので耳内に直接滴下したり、脱脂綿やガーゼに液を染み込ませ、丸球にして耳奥に入れ込む湿布方法がありますが、1日数回を目安に、症状に応じて頻度を調整して下さい。
含有成分の薬理薬効として、防腐、消毒、鎮痒作用の(フェノール2g)・傷の痛みを抑え局所麻酔効果がある(アミノ安息香酸エチル0.3g・プロカイン塩酸塩0.3g)・消毒薬(アクリノール水和物0.1g)・サルファ剤の一つで殺菌作用のある(ホモスルファミン0.1g)に、
添加物として、流動パラフィン、オリブ油、ヒマシ油、I-メントールが用いられています。
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どんな症状に効果的?
耳の違和感時や、特に鼓膜周辺である耳奥の痛みや、痒さがある場合に含有成分が、作用として痛覚を鈍らせて鎮痛や鎮痒をさせます。
【効果】耳鳴、耳漏、耳痒、耳痛、外聴道炎、中耳炎などに効果が期待できます。
使用のタイミングは?
パピナリンを点耳するタイミングは、個々人の判断となりますが、患部に応じた用法用量を適宜お使い戴きたいと思います。
点耳時にご注意頂きたいのは、初めから患部からのただれ量が多い場合や、化膿臭、炎症が広範囲の場合、また点耳滴下薬ですので、鼻からの点鼻は副作用にも繋がりますので、使用を絶対に避けて下さい。
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副作用にはどんなものがあるか?
パピナリン滴下時は、定められた用法・用量を遵守してお使い下さい。
パピナリンは第2医薬品で安全性は保たれますが、稀に次の様な副作用が生じる場合があります。
滴下後に、皮膚には発疹・発赤、かゆみ、耳には化膿、腫れ、刺激感などが生じる可能性があり、アレルギー症状のある方や、ご心配な方はご注意頂きたいと思います。
また塗った後で、体調に異変を覚えた場合は、湿布は止めて医療機関や購入された店舗の薬剤師に身体の変調を伝えてご相談して下さい。
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使用する際に気をつけることは?
パピナリンは、副作用が起きる薬ではありませんが、医薬品である事から次の項目に該当される方は、塗る時にご注意頂きたいと思います。
①既往症があり、医師から治療を受けられている方
②薬などによりアレルギー症状を過去におこされた方
③鼓膜が破れている方
④患部が化膿している方
などの諸症状がある方は、医師や薬剤師とご相談をされて、使用を開始した方が良い場合がありますので、その都度状況に応じてお決めになって下さい。
5〜6日間湿布して、症状が改善されない場合は、使用を止めて医師や薬剤師に使用経過を含め、相談してください。
滴下時には、可能な限り耳を清潔にした後、耳奥に2~3滴入れるか、精製綿を小球にして本液に浸しピンセットで耳口に挿入して下さい。
稀に、購入後瓶内で成分が分離している場合や、低温の状態で在庫保管されている時がありますので、使用前は容器をよく振って、なるべく常温に近い状態でご使用下さい。
パピナリンの薬液の温度が低温の場合、成分上めまいを起こす危険性があると明記されていますのでご注意ください。
また、小児の単独での使用は避けて頂き、保護者の指導監督のもとにお使い頂き、保管場所は、品質管理上からも、直射日光が当たらず湿気のない涼しい場所へ保管し、お子様の手の届かない場所への保管をお願い致します。
万一、目に入った場合は、水やぬるま湯で擦らずに洗い流して頂き、症状が重い場合には、直ぐに眼科を受診して下さい。
まとめ
パピナリンは、耳科治療薬としてドラックストアや調剤薬局で販売されていますが、中耳炎の程度によっては、鎮痛剤やステロイド剤を服薬しなければならない時もあります。
症状が長く続く場合や、熱や体に異変があるようでしたら医療機関への受診をお勧め致します。
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