へその上 押すと 痛い

稀に、へその上が普段とは違った感じがして、押したりしてみたら痛みが生じてしまう事があります。

これは、夏の暑い時期や、他の季節でも旬の物を肴に、アルコール類や飲料水等を多量に摂取したり、何らかの理由で不眠や疲労が溜まると、体の中でも胃腸部分に負荷が罹ってしまう事で、炎症が起きていると自己判断される方が多いと思います。

確かに暴飲暴食傾向時や、疲労やストレスが蓄積されると、眠りも悪くなり体調が悪くなるのは事実ですが、単に腸炎だけではすまされない様々な病気が潜んでいる場合もありますので、へその上を押すと痛い状態が継続する時は、一度、医師の診察を受けられて、身体の心配や不安事を解消して、日々の生活を依りよく送りたいものです。
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考えられる原因は?

へその上を押すと痛みがある場合は、胃や腸などの臓器の疾患が考えられますが、腸は第2の脳と言われるように、一見繋がっているだけの器官にしか思えませんが、実は多彩な機能を其々が持ち、人間が生きて行く為に必要な栄養の源となっています。

したがって、へその上の痛みが、単純にその部分だけの痛みなのか等、他部位の疾患も踏まえながら、原因を究明していく事が大事です。

身体の仕組みでは、へその上は、身体の小腸から横行結腸部と呼ばれる部位に該当しますが、小腸は、胃や十二指腸(小腸の一部)で消化された食物を、再度分解して栄養素を吸収する機能を持っています。

また、横行結腸は大腸の大部分を占めている結腸ですが、左端から右端まで横方向に繋がっている長い結腸です。

大腸は、小腸の回腸より盲腸に繋がり、上行結腸から横行結腸・下行結腸・S状結腸・直腸・肛門の順で繋がっています。

これだけでも、へその周辺には様々な部位の名前が出てきますので、痛みを改善する対策の自己治療は、普通に考えても難しそうですが、基礎知識として、へその上を押すと痛みが生じやすい場合の起こり得る幾つかのケースをご紹介いたします。


一つ目に、臓器である消化器官神経にも、知覚神経と言う痛みを脳に伝達する神経が巡っていますが、この神経はその他にも、大脳による自覚とは別に、単独で摂取物の基本内容を知覚して、腸内の拡張、伸展を行ながら胃腸運動を活性化させたりしますが、その知覚神経に何らかの障害が起こり、へその上を押した際に痛みが生じる可能性があります。

この知覚神経の働きは、脊髄を経由しながら大脳皮質に伝達する感覚神経とは、別の神経とされているので、痛みの部位を自己認識しずらく、体性神経や自立神経に類した神経の異常が、痛みを発症している可能性があります。


二つ目に、臓器の疾患では胃や腸の炎症が進み、潰瘍となっている部分が揚げられますが、胃潰瘍は、主に食後に胸やけ・もたれ等の違和感や痛みが強くなり、押すと更に痛みが増し、胃酸過多にもなりやすく、嘔吐や出血が生じると胃が硬くなり胃癌のリスクが高くなります。

また、十二指腸潰瘍は、主に空腹時に痛みが生じ、食後には、痛みが軽減すると言う症状が特徴ですが、へその上を押すと食物が消化されずに、停滞している場合が多いので、粘膜を刺激してしまい痛みが増してしまいます。

また、大腸に便となる老廃物を送り込む腸内運動にも異常が生じますので、ガスが溜まり便秘症にもなってしまいます。

その他に、胆道の部位がへそから横にかけて通っている為に、胆石や、高熱を伴いやすい胆嚢炎と言った疾患と、中々見つけにくいとされる膵臓疾患や、何らかの支障で臓器に炎症が起きて、穿孔してしまった際に臓器をカバーしている膜が、細菌に感染してしまう腹膜炎や、ガスが停滞して腹部が張ってしまいやすい過敏性腸症候群等が揚げられます。


三つ目に、運動や日々の生活での筋肉の使い方で生じやすい腹筋痛が、へその上を押したときに痛みが起きる可能性があります。

この症状は、過度な腹筋を使う運動や、咳やくしゃみ、笑い過ぎなど横隔膜周辺の筋肉を使った時など、筋肉が伸びてしまいこの痛みが発する元とされていますが、酷くなると、運動直後に痛みを発し、肉離れを起こしている時があります。

この腹筋痛の特徴は、他の疾患とは違い、高熱や下痢が出る事はなく、主に腹筋に沿いながら縦方向に痛みが生じ、神経経路には影響されにくいとされています。
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痛い時の対策は?

対策1

へその上や、その周辺には様々な臓器官があり、その臓器官には知覚神経・自立神経・体性神経が存在しています。

それらの神経は、臓器自身が炎症等で生じる痛みや、食物内容を把握し、消化や栄養の吸収、老廃物の排出を大脳皮質に伝達する前に行う機能を持っていると言われていますが、様々なストレスが度重なると、特に知覚神経が過敏になり、内臓に異変が生じやすくなってしまいます。

これは、個人差も当然ありますが、知覚神経は胃酸や胃腸内運動と関係が深く、胃酸過多での胃の荒れや、腸の運動が無くなったり、水分が不足して便秘の元となり、体調を悪化させてしまう原因の一つとなります。

これらの症状を改善するには、心療内科的な治療法である医師との対話、その診察内容で処方される薬や、自律神経と密接である日常生活の見直し(特に食事での栄養バランス)等が、知覚過敏や胃酸を上手にコントロールし、更に腸内運動を活発にして、痛みや膨満感の元である溜まっていたガスや老廃物を取除き、便秘の改善がなされる事で、へその上を押すと痛みがある症状を緩和します。

また、ご自分でも腹部マッサージや軽いストレッジ体操など、軽度の運動を日々継続していると、予防対策としても効果が得られると言われています。

対策2

胃や十二指腸などの疾患は、問診やマーゲン検査、生検、血液検査等により、患部の炎症度合で、医師が良性なものか悪性なものか診断しますが、潰瘍性大腸炎や虚血性大腸炎・腸閉塞・憩室は腸の疾患として重症化する事があります。

また、虫垂炎や突発性S字結腸破裂は、腹部での出血や化膿が既に起きている為に、即時の手術が必要となるものですので、へその上を押すと痛みがあったり、発熱、嘔吐、便秘が継続して膨満感が続く時などは、市販薬の使用を見合せて、医療機関を受診されて下さい。

更に、腎盂炎・胆道炎・膵臓炎などは、痛みの現れ方にも個人差があり、発熱や腹部の激痛、血尿、結石など、日頃とは違った症状が出始めた時点で、医療機関を受診される方が多いので、市販薬による鎮痛緩和剤などの継続服用は避けて、生殖器系の疾患も含め専門医への受診をお勧め致します。

このように、へその上を押すと痛む場合の対策は、その症状が継続したり、胃腸や他の臓器疾患や、精神的な各神経絡等との関連性が大きいので、その症状を見極めて、それを根本的に治療しないと根治には至らない可能性があります。

また、便秘だからと言って、食物繊維が多い食材の摂取や、胃酸を抑える市販薬などを服薬する事で、症状が悪化する場合もあります。

その理由として、便秘になる原因の一つとして、腸内に便やガスが溜まって、体外に排出できない状態でいる場合に、植物繊維が多い食材を摂取すると、更に便秘度が増してしまいます。

また、市販薬の成分中には、胃の血行を良くし、膜を再生する成分などが含まれている薬もあるので、潰瘍時は少量でも患部から出血が起きている場合があり、出血量を多くしてしまう可能性があるからです。

対策3

腹筋痛は、誰でもが起こり得るものですが、スポーツの最中や日々の普通の生活を過ごしていても発症してしまう事があります。

明らかに、熱や下痢、便秘、便秘、膨満感等の内臓器官の疾患や、神経経路に沿って横向きに痛みや痒さが走りやすい、帯状疱疹でなければ、市販の塗布薬や鎮痛剤で様子をみて、数日後に痛みが残るようでしたら、医療機関を受診なさって下さい。

医療機関の処方は、市販薬で購入できる薬剤に加えて、筋肉の緊張を緩和する筋弛緩剤が用いられると思います。
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日常的に気をつけたいことは?

へその上のあたりを押すと、痛みが生じてしまう症状は、常に衣服に隠れている事や、軽度の痛みの症状では、意外に放置されやすい部位でもあります。

しかし、食事前の空腹時や、食後に胃の周辺に違和感を感じると、不安が増してきそうな部分です。

腹筋痛のように、内臓や精神的な異常が無ければ良いのですが、胃酸過多や便秘で潰瘍や大腸に疾患を患ったり、他の臓器に障害を起こしてしまう併発・誘発もあり得ますので、ストレスが罹らない生活や、定期的な健康診断をして、暴飲暴食など身体に負荷が及ぶ事は避けるように気を付ける事が大事です。

まとめ

へその上を押すと痛みが出て、みぞおち周辺の何らかの違和感を持つ方は、最近増加していると言われています。

客観的には、胃もたれや、むかつき、膨満感、便秘等が痛みや、違和感の代表格ですが、思わぬストレスが原因で、知覚過敏や胃酸過多などが、本来の胃腸の機能を弱めてしまい、潰瘍や悪性腫瘍を招いたり、検査しても中々発見しづらい臓器に障害を発していたりします。

その際には、医療機関を受診されると、胃腸の動きが良くない場合には、運動機能改善薬や、胃酸過多時には、胃酸抑制薬などが使用され、症状によっては漢方薬も合わせて使用されますので、ある程度までは痛みが無くなると思います。

しかし、薬物療法でも、ストレスが障害となって痛みから抜け切れない場合には、生活習慣病の一環として、食事での栄養バランス管理、適宜な休養や質の良い睡眠方法、運動療法、衛生環境などのアフター指導を受けることによって、生活習慣病が改善され、へその上を押すと痛みが起きる事も無くなるかと思いますので、医療機関でご相談なさって下さい。


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