疎経活治湯 効果 副作用



疎経活血湯は、急性・慢性時の神経痛や腰痛の症状を鎮静緩和してくれる、漢方生薬を用いた方剤です。


現代社会においては、職業病と言われるパソコン・タブレット等のOA機器の進化により、日々座り通しの生活が多くなり、頸椎から腰椎周辺、そして身体全体の運動不足が、生活習慣病や他の疾患を起こしてしまう可能性を高めてしまいます。


辛うじて、体力は中程度と思いながらも、筋肉や運動神経は、年齢を増す毎に衰え、更には何らかの支障で、血の巡りである血液循環が悪くなり、老廃物を体内へ排出する機能の低下心身的なストレスの蓄積などで、知らぬ間に肩や腰、それを支える筋肉や骨椎などに負荷が罹り、様々な疾患を招いてしまいます。


また、肩こりや腰痛は、運動不足や疲労等でのストレスの他に、寒さ・湿気などの気候や環境の状態によっても、身体は敏感に反応し、血液の流れが不良になり、その症状が更に悪くなってしまうようです。


疎経活血湯は、このような肩こりや腰痛、神経痛でお困りの方に、17種の生薬が、有効な組合せによる相互作用効果を発揮し、鎮痛・血液循環改善・老廃物の排出を円滑に行い、肩こりや腰痛等、関節痛や神経痛の鎮痛緩和作用を促進してくれます。


疎経活血湯の“経”は、血液や水分の経路である血管や神経管路を指し、その経路の疎通を良くする事で、血液の循環や、水分代謝が良くなり、温める力+鎮痛+補血・強壮など身体全体の、新陳代謝を高める要素が集まり、湯鬱な症状の改善効果に繋がるとして、商品開発された漢方薬です。


疎経活血湯は、市販薬・処方箋のどちらでも取り扱っている商品ですので、症状に応じて医師や薬剤師に相談され使用する事をお勧めいたします。


疎経活血湯の“湯”は、通常は各種生薬を混ぜ合わせ、水で煮出し煎じた液を指しますが、現在においては薬の製剤が進化し、漢方薬はエキス剤と呼ばれ、顆粒粉末状に濃縮されたものも“湯”として取扱われています。

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疎経活血湯の主な効果・効能は?

疎経活血湯は、各社から商品として販売されており、概ね成分は同じですが、生薬種の含有量が各社によって微量ながら違いがあります。


疎経活血湯の成分特徴として、肩こり、腰痛、神経痛、筋肉痛、関節痛など、主に首から下の部位の痛みと、何らかの支障で緊張して硬くなっている筋肉を、血液循環を良くし、水分代謝を活発にして、鎮痛緩和する作用があります。


疎経活血湯の作用を大きく分けると、痛みを直接散らし緩和する虚風湿薬(急性的)と、血液の循環を良くし、間接的に身体を温めながら痛みを改善する駆瘀血薬(慢性的)の2つに分けられるそうです。


また、血液の疎通の意味からも、肌荒れや爪が悪く皮膚が浅黒い方、髪の毛が細く抜けやすい方、舌に赤みが無く乾燥気味の方、肝・心機能が低下して、眩暈や動悸や疲労感があり、足腰が冷えて痛む方、産婦人科系での虚血既往の方などに対処する成分が含有されています。


疎経活血湯を市販薬で購入される方は、生薬配合量が初めから定量化されている事が多く、自分の体質や症状にあった漢方薬であるとは限らないのが、難点です。


さらに、通常の医療機関で処方される方剤も、概ね生薬配合量の考え方は市販薬と同じで、定量化されている事が多いと思います。


このような事から、個人の体質や症状によっては、同一の漢方薬を服用しても効果が違うのは当然ですので、大事な治療初めは、漢方医や漢方薬剤師の診断を受けて、自分に合った薬の用法・用量で処方してもらう事が必要と思います。


これを踏まえての疎経活血湯の効果・効能ですが、

“防風・白芷・依霊仙・羌活・生姜”
には、冷えた身体を温かくし、関節や筋肉の鎮痛作用

“当帰・芍薬・川芎地黄”には補血・血液循環を良くし身体を温める作用

“桃仁・牛膝”には停滞気味の血流を改善する作用

“防已・蒼朮・茯苓・陳皮”には、体内の老廃物や水分を排泄する作用

“竜胆”には、解熱炎症作用

“甘草”には消炎作用や、生薬相互の効果調整作用等

があります。

上記した疎経活血湯の含有している諸々の成分が、血液循環を活発にし、身体を温めて硬くなった首から肩、腰にかけての筋肉の緩和や、神経痛、関節痛、弱った胃腸などの消化器系機能回復を促進し、心身的なストレスを解消し、新陳代謝を向上させて各症状の改善効果に期待を持てます。

【効能効果】

関節痛、神経痛、腰痛、筋肉痛の諸症状


また、血液の循環の悪さは、免疫の低下で、呼吸器や循環器の疾患や、下部内臓の冷えで生じやすい胃腸消化機能減退で下痢や便秘気味に、また腰痛・座骨神経痛といった整形分野の部位まで、影響を及ぼす事があり、様々な部位での疾患にも効果有とされています。

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具体的にどのような肩こり・腰痛に効果が期待できる?

疎経活血湯が効果を発揮する前提は、体力中等度または虚弱で、血液の流れに支障が生じ、冷え等がもとで、身体の頸椎や肩筋から腰周辺にかけて、筋肉の緊張がほぐれず、慢性的な痛みを伴う不快時や、ぎっくり腰や、極度の運動による急性筋肉疲労時に、効果が期待できます。


このように、疎経活血湯には、身体を温め血管を拡張し、血流を良くすることにより、老廃物を排泄する作用が活発になり、肩こりや腰痛での痛みの根源である緊張が取れ、同時に鎮痛作用も併用し効果に期待が持てます。


効果が出るまでには個人差がありますので、初めは1週間を目途に継続して服用し、その後は、症状を医師や薬剤師に相談しながら継続されると事をお勧め致します。

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疎経活血湯は坐骨神経痛に効果が期待できる?

漢方学として用いられている坐骨神経痛や、関節痛、リウマチ等は、“庳症”と呼ばれ、血管に詰まった梗塞物を排除する事で、血流がよくなり、身体が温まって“気”や“血”の流れが良くなるとされていて、疎経活血湯の成分には、不通則痛を除去緩和する成分が含有されていて、軽度の腰から足にかけての痺れや、痛みには効果が期待できます。


坐骨神経症は、腰部脊柱管狭窄症とも言われ、内科的治療より外科的治療が良いと診断される場合もありますので、ご心配な方は整形外科を受診される事をお勧め致します。

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疎経活血湯を飲む際に気をつけることは?

疎経活血湯は漢方薬ですので、食前もしくは食間である空腹時に、水かお湯で分割して服薬するか、お湯に溶かしてかき混ぜてから服用して頂き、年齢や体重、症状により適宜増減してください。


疎経活血湯は、漢方薬で即効性を望める薬ではありませんので、過剰なる服用や、飲み合せによっては効果を増してしまい、副作用の原因にもなりかねませんので、各社の商品説明書に記載されている用法・用量を守られて服薬して下さい。


特に、含有成分の甘草の作用は、カリウムを排出する事で血圧値を保持する働きがありますが、グリチルリチンとの飲み合せに注意が必要で、誤った飲み合せによりミオパシーや、低カリウム血症を生じ、偽アルドステロン症になる可能性があります。


循環器系に疾患をお持ちの方や、既往症で医師の治療を受けている方は、服薬開始時に医師や薬剤師にご相談されておくと安心です。


高齢者や妊娠中の方で、極度に生理的機能が低下している場合は無理に服薬せずに、医師や薬剤師と相談後、服薬治療上の有益性が認められる迄、服薬を避けた方が無難です。


特に、妊娠中の方は牛膝・桃仁成分が、流早産の危険性があるとされていますので、ご注意戴きたいと思います。


疎経活血湯の保管場所は、生薬成分で構成されており、品質管理上直射日光が当たらず、湿気のない涼しい場所へ保管し、使用期限の過ぎた商品は廃棄し、小児の手の届かない場所への保管をお願い致します。

疎経活血湯の副作用は?

疎経活血湯を服薬された後に、次の症状が現われた場合は、副作用の可能性がありますので、直ちに服薬を中止し、医師や薬剤師・登録販売者に身体の変調を伝えてご相談して下さい。


消化器系として、胃の不快感、食欲不振、悪心、嘔吐、下痢などする可能性があります。


また、初めての服薬開始時のむかつき・食欲減退は、次第に慣れてきますが、頻度が多く辛い場合には、医師や薬剤師へご相談下さい。


稀に、含有成分である甘草の過大服薬や、他の医薬品との飲み合せにより、偽アルドステロン症と呼ばれる症状や、むくみ、血圧の変動が大きくなり、呼吸の異常、皮膚蒼白などのアナフィラキシーショックを起こす事がありますが、その時は直ぐに、医療機関の受診をされて下さい。

まとめ

疎経活血湯は、主に整形外科分野の痛みや、痺れの炎症や、皮膚の炎症緩和にも効果があるとして、期待が持てる第2医薬品に分類される生薬エキス(煎じ)です。


植物由来の生薬が含有されていますので、副作用も少なく身体を温めながら、血流や水分の流れを良くし、消炎作用を促進させて、新陳代謝や免疫力を増進させてくれる様々な症状の改善に期待が持てる漢方薬です。


漢方薬にも、当然ながら副作用が伴う可能性がありますので、服薬の際には明記されている内容を把握され、用法・用量を守られてご使用下さい。

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